休みで、外は晴れていて、でも寒そうだから出たくないなぁとか思いながら、ぼんやりごろごろ。
そろそろ昼休みかな、とか。働く姿を想像して一人で楽しくなってみたり。
体調が悪くて天気のいい日に日中寝ていると、子供の頃のことがフラッシュバックしてくる。
保健室で、天井を見上げたり壁にかかった折り紙の飾りやらをひたすら眺めたりして過ごしたときのこと。
小学校の頃、熱を出すと親に連絡が行って、友達はみんな保健室で少し寝ていると母親が迎えに来て早退していった。
うちは共働きで、二人ともフルタイムで仕事していたから、連絡をしてもすぐに迎えには来られなくて、ぼんやりと、日が傾いて暗くなるまで一人で寝ていた。
昔から健康優良児だった俺は熱を出すこと自体が稀だったんだけど、それでも1度や2度じゃなかった気がする。
ぐっすり寝てしまえればすぐだったのかもしれないけど、薬も飲まず、熱も下がらないままでは穏やかな眠気は訪れなくて、浅い眠りを繰り返しては起きた時に見える無機質な蛍光灯に溜息をついた。
どうしておれだけ一人でこんなに待つんだろう。
仕事は大事かもしれないけど、おれだってこんなに苦しいのに。
お母さんのばーかばーか。
寂しくて心の中でたくさん悪態をついて、でも口に出したことは一度もなかった。
大変なのはわかってたから、困らせたらダメだと思ってた。
……なんで今頃になっても思い出すかな。
息を切らして迎えに来てくれればそこでほとんどは消えてしまう、ささいな不満。
口に出してもっと甘えとけばよかったな、とか、今頃思う。(笑)

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