予告通りの読書日記。
森博嗣
「銀河不動産の超越」読了。
所要時間2時間ぐらい。文章も簡単、筋も簡単。(笑)
ミステリじゃない森作品を読むたびに、この人は「人間」が描きたくて、そのオマケでミステリの謎解きを書いてるんじゃないかとさえ思う。そのぐらい人物が魅力的で、時には痛快でマンガみたいな展開でも納得してしまう。
この話の主人公は 何をするにも危険を避け、出来るだけ頑張らずに最小の力で人生を歩んできた高橋くん。(`・ω・´)
なんだこれ、俺がいる(゚Д゚)と最初に思った。
流されるまま、なりゆきのまま入れる学校に入って、なりゆきのまま「銀河不動産」に就職したところから話が始まる。
とあるきっかけでだだっ広い倉庫のような不思議な家を借りることになり、その家がまたきっかけになって、いろんな人とのつながりが生まれて、最小限の努力しかしていないつもりだった高橋青年の周りにいつしかたくさんの人が集まるようになる。
ものすごく地味で他力本願なサクセスストーリー。(笑)「なるようになるさ」っていう一見投げやりな生き方を最上級にポジティブに描いた話。高橋くんが周りのおかげで勝手に幸せになります。(笑)
なりゆきまかせの他力本願、と自分では思っていても、俺らは生きていく上で何がしかの選択をしているわけで。幸せも不幸せも、神様がくれるものじゃない、いつのまにか自分で選んでいることなんだ。
傍目には小さい努力かもしれなくても、自分の信じるところから外れずに努力を続けていればいい方に転がるもんだ。
…なんかそんなメッセージを勝手に受け取りました。(笑)
違いますかセンセー。
(…作家さんを「先生」と呼ぶことに俺はちょっとした嫌悪を覚えるんだけども、この人だけは普通に先生と呼べるのはやっぱりほんとに先生だったからなんだろうな)
ほっとくとどんどんネガ思考なってくパンダなあいつにぜひ薦めたい一冊。(笑)
