明け方、酷い雨と雷で起きて、出勤するときの不自由を思って溜息をついていたんだけど。2時間ぐらいで雲が綺麗に抜けていって、いつも起きる時間には、青い空と、早くも生暖かい風。
すっかり夏の様相の空を眺めながら、数日前の天文ニュースを思い出す。
けなげにミッションを遂行して「金メダル級の成果」と賛辞をもらった小惑星探査機「はやぶさ」。
大気圏内で燃え尽きた、ってことは今は大気の一部になって、俺の見上げてるあたりも漂ってるかもしれないわけか。
天文学者はロマンチストが多い、気がする。
気の遠くなるようなマクロな時間を軸に、根拠の薄い理論を展開するいい加減さと、失敗の許されない計画を遂行するための綿密さと、おとぎ話並みのロマンチシズムが同居する、不思議な人種だ。
60億kmとかいう距離を一人で旅して、いろんなトラブルに見舞われながらもひとつずつ切り抜けて、予定より3年遅れでやっと故郷に帰りついた探査機。
流れ星になる前の最後の仕事として故郷を撮影させる、なんて、漫画みたいなことを本気でやっちゃうんだもんなぁ。
彼(彼女?)が最期に撮ったモノクロ写真は通信が途中で途切れて4分の3ぐらいまでしか届かなかった。
狙ったとしか思えないタイミングだよな。(笑)
現実ではいつもフィクションよりも斜め上を行く奇跡が起きる。
だから生きてると面白いよね。
地球は綺麗でしたか。
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