早めの誕生日パーティーの後はるーくんとくっついて眠って、次の日も二人で暇だったからやっぱりくっついて眠って、張り合うみたいに好きって言い合って、散々言ったのにまだ足りなくて、別の言葉を探すけど上手くいかない。
隣にいたら、言い足りない分は触れてしまえるからいい。
手を伸ばして、撫でて、唇で辿って、噛みついて。
言葉を知らなかった小さな小さな頃のように、触れた肌からいろんなものをもらって、返す。
形の無いふわふわした充足感が満ちて、そこに名前をつけるように、好きだよ。と口に出す。
離れてしまった後の心許無さったらない。
触れられない距離なら1mでも500kmでも38万kmでも同じ。
言葉以外の手段がないから、仕方なく何度も唱えるけど、どうしても伝え足りない分が淋しさにすり替わって暴れ出す。
「好き」の上はなんだろうねって話をして、やっぱり「アイシテル」じゃないのかなって結論に落ち着いたけど、触れている間はつりあう気がするそれも、目の前にいないと急に薄っぺらい言葉に感じてしまう。
上も下もない。どっちもただの言葉。
触りたいな……
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